___ 2009年


2005年

ヴァイオリンのプロセスはいろいろな製作者が
詳しく説明しているのでぼくは現在作っている
ヴァイオリンのあらましの写真をお見せすることにする。
大体皆似たようなものだが少しは違っている。
誰もが最良の方法と思っているのだからそれはそれで良い。

この現在進行中のヴァイオリンの材料は
普通に使うモミとカエデである。
だがぼくにとって普通ではない。
1971年クレモナに来て1年半ほどすぎた頃
現代ヴァイオリン製作の巨匠
フェルディナンド・ガリンベルティ先生から頂いた
カエデだからである。
どうしてぼくのような若輩に
そのようなお気持ちになられたのかわからない。
これからは君たちの時代だということは
仕事場でよくおっしゃっていらした。
その頃にこのカエデはすでにかなりの
経年変化をしていたがぼくは恐ろしくて
なかなか作る気持ちになれなかった。

それから大切に仕事場の棚の上においていたが
横目で見るだけで40年経った。今が潮時。
思い切って始めたのがこのヴァイオリンである。